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オーナー向けBIMで提供されるビジネスバリューを歓迎すべき4つの理由
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オーナー向けBIMで提供されるビジネスバリューを歓迎すべき4つの理由

オーナー向けBIMは、建築プロジェクトのコスト管理や廃棄物削減、効率化など、無視できないビジネスバリューを提供する。

by Zach Mortice
エンジニアリング - 2021年9月16日
コスト効率から時間節約まで、ビルとプロジェクトのオーナーにはBIM のビジネス バリューを歓迎すべき理由は数多くある
コスト効率から時間節約まで、ビルとプロジェクトのオーナーにはBIM のビジネス バリューを歓迎すべき理由は数多くある
  • BIM (ビルディング・インフォメーション・モデリング) はプロジェクトを思い描いた通りに、予算内で、チームが効率的に協力して実現するために役立つ。
  • BIMの効果的な活用は、ビルのオーナーやプロジェクトのオーナーのリスク緩和に役立つ。
  • オーナーはBIMを利用することで、プロジェクト品質の向上と、ライフサイクルのより容易な管理を期待できる。

デジタルコンストラクションの普及に伴い、新たなコンセンサスが生まれている。それは、BIMはプロジェクトチーム全体が同じ方法で活用するのでなければ実力を発揮できず、プロセスが効率的に活用されることで「オーナー向けBIM」が無視できないビジネスバリューを実現するということだ。

設計者、施工者、所有者それぞれが業務手法をBIMに適応させつつあるが、個別のモデルを開発しているようでは、その豊富なデータが持つ強みは失われてしまう。サイロ化したBIMプロセスでは、設計、製造、運用の各段階で、異なるチームが同じ作業を繰り返すことになる。時間とコストが無題になり、より複雑になって、正確性が損なわれてしまう。

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協力会社のThe Hill Groupでコーポレートテクノロジー部門統括を務めるデイヴ・パイキー氏は、チームが信頼できる唯一の情報源に基づいて業務を行うことは、技術的な問題というよりも文化の変容に近いと話す。「テクノロジーはソリューションの一部に過ぎません」と、パイキー氏。「行動、理解、知識、共通目的も同じように重要なのです」。

ビルオーナーは、この断絶を是正できる独自の立場にある。通常、オーナーの役割は建築の各段階で一貫しており、設計者、施工会社、協力会社が連携する方法を決定可能だ。建設エンジニアリング会社SSOEで先進技術事業部長を務めるジェレミー・ウッドゲート上級副社長は「オーナーは、このプロセスに関与することで、引き渡し、委託、データで支援を提供し、関係者が連携する動機を提供できます」と話す。「それにより、建物のライフサイクル全体に渡る資産管理にデジタル形式で使用できる生産物を手にできるのです」。

初期の作業が建物やプロジェクトのライフサイクルにおける残存資産価値の50%を占めることを考慮すれば、オーナーが当初からチームとプロセスを調整する必要性は明確だ。BIMは建築家や施工者を優れた成果へと導くことのできるデータセットを提供する。この記事でデザイナー、エンジニア、クライアント/オーナーの知見をもとに、オーナー向けBIMが無視できないビジネスバリューを提供する4つの理由を紹介しよう。

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Thornton Tomasettiの建設エンジニアは設計チームや施工会社と連動して生産モデルを開発し、4カ月の工期短縮と現場での手戻りの削減に成功した [提供: Thornton Tomasetti]

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Thornton Tomasettiは自社のAdvanced Project Deliveryサービスを用いてClimate Pledge Arenaでの設計から製造までのギャップを解消した [提供: Thornton Tomasetti]

1. BIMのもたらす効率化によって冗長作業に対するオーナーのコスト負担が不要に

統合された単一のBIMデータセットが無い場合は、関係者間の引き継ぎは契約書自体に暗号のように記載された、不便な形であることが多い。エンジニアリング会社LERA+でディレクターを務めるアルフォンソ・オリーヴァ氏は「ファブリケーターがモデルを受領する際、そのモデルを基に業務を遂行することは、契約上はほぼ不可能なのです」と話す。「結局、新たにモデルを作り直すことになります」。

ウッドゲート氏は過去のプロジェクトを、「デザインチームがモデルを作成した後、施工チームはそのモデルを正確にトレースしなければなりませんでした。その後、デザインチームは、このトレースが正確かどうかを確認するレビューを行いました。」と振り返る。「さらに、このモデルが建設されたものの各部と合致しているかどうかを調べるため、最終現地調査が行われました。つまり、実際に建築されたものを体現する第3のモデルが作成され、設計モデル、施工モデル、そして竣工モデルが存在することになりました」。

修正の繰り返しを避ければ、より良い連携とコストの予測を確保できる。それが、ブラウン大学がエンジニアリング研究センターで経験したことだ。このセンターは設計をKieran Timberlake Architectsが、エンジニアリングをBuro Happoldが担当した。

Buro Happoldでデジタルデザイン部門アソシエイトを務めるマックギリー氏は「プロジェクトモデルをConstruction Cloud上にホストすることで、デザインチームと販売チームの両方が同じBIMモデルで連携できるようになりました。つまり、プロジェクトが設計から施工、生産へと移行することでモデルデータの冗長は生じないということです」と話す。「設計用BIMモデルから施工・生産用モデルへの移行は非常に効率的かつコラボレーティブ的なプロセスで、全ての関係者がひとつのチームとして連携する、真の証です。このケース同様、プロジェクトは10-15億円の予算内で、2カ月前倒しで竣工できます」。

Exterior of Brown University Engineering Research Center
ブラウン大学のエンジニアリング研究センターのプロジェクトに従事する設計チームとエンジニアリングチームは、クラウド上で同じモデルを使用して連携を行なった [提供: Kenneth C. Zirkel]

2. オーナーはBIMを使用することで関係者間のコミュニケーションと透明性を確保可能

建物の複雑性は、効率的な品質管理を妨げる恐れがある。BIMを使用して各プロジェクトのデータを集約化することにより、透明性を持った共有環境で、チーム間の迅速なコミュニケーションが可能となる。この記録には全コンポーネントとその変更履歴のデータが含まれ、オーナーは建設プロセスと建物を、より深く理解することができる。

コラボレーティブで視覚に訴えるBIMの特性は、建築やエンジニアリング、デジタル モデリングに精通していない関係者に建物のデザインを説明する際にも利用できる。オリヴァー氏はBIM以前について「多くのことがコンピューターという名のブラックボックスの中で行われていました」と話す。「いまやチャートや3Dモデル、VRを使って全てを視覚化できます」。

ブラウン大学シニアプログラムマネージャーで、ポール・マックギリー氏とともにエンジニアリング研究センターに携わったジョン・クック氏は「これは極めて優れたコミュニケーションツールです」と話す。「現在手がけている新しい舞台芸術センターのプロジェクトで、この建物がどのような姿になるのかを関係者や支援者に伝えるのに [Autodesk] Revitモデルを使用しています。フライスルーを生成し、VRゴーグルを装着して建物内部を歩いたり飛び回ったりしています」。

BIMの視覚に訴える特性と奥行きのあるデータは、協力会社の入札など、初期の施工チーム以外の専門家)にも役立つ。デザイン/エンジニアリング会社Hatfield Groupのアーリーン・ハットフィールドCEOは「BIMを使い、そのモデルを協力会社に転送し、入札させました」と話す。「適切に準備されたモデルがあれば、建物をどう完成させるかの検討に時間を割くことができます。プロジェクトの複雑な側面まで考察できるため、より良好な入札が可能になります」。

MEPとHVACの情報全てが含まれた最終モデルは、建物のライフサイクル全体を通じた運用において、かけがえのないツールとなる
MEPとHVACの情報全てが含まれた最終モデルは、建物のライフサイクル全体を通じた運用において、かけがえのないツールとなる

3. BIMにより、オーナーはプロジェクトのライフサイクル管理用の最終デジタルアセットを確実に入手

BIMは、MEP (機械、電気、配管) やHVAC (冷暖房空調設備) システム、エネルギー使用量、太陽熱性能など、施工後の建物の機能について、無類の知見を提供する。建物の運用にとってかけがえのないツールであり、その70-80%は建設後に発生するライフサイクルコストを削減するカギともなる。チームが共有モデル内で作業すれば、運用と保守の要素を事前に詳しく検討することができる。

BIMはオーナーが標準的な運用や保守を微調整するのに役立つが、改修や増築、遡及的なコミッショニングにおいても同様に重要だ。あらゆる改善が、既存の建物のダイナミックBIMモデルの恩恵を受ける。BIMデータは、今後のデジタルビル技術の導入にも役立つだろう。「今後のあらゆる技術プラットフォーム、都市計画、空間計画は、より良好なデジタルハンドオーバーやコミュニケーション、より早期のコミュニケーションを目指すことで、より簡単かつコネクトものとなるでしょう」と、パイキー氏はこう話す。

4. BIMはオーナーのリスク管理に役立つ

ビルのコストを最終的に負担するのはオーナーだ。BIMは、チームがエラーを早期に発見し、デザインのデバッグを行い、干渉をレンガやモルタルでなくコンピューター上で解決するのに役立つ。リスク管理には欠かせないツールだ。

「モデリングしているものを理解してこそ、リスクをコントロールできるのです」と、ハットフィールド氏。「全ての情報をまとめ、希望通りの形で施工会社に引き渡すことができます」。下流工程でモデルを共有する価値を、ハットフィールド氏は「リスクや疑問、問題が少ない」ことにあると統括する。BIMは責任を特定の分野に押し付けることでリスクを回避するのでなく、最初から連携してリスクに対処する、より総体的なソリューションを提供する。

「これはあなたのデータです」と、ウッドゲート氏。「あなたが代金を払った、このエンジニアリングモデルは、最終製品として望むものを示すために作られたものです。それが捨てられ、施工チームが再生成しているのであれば、そこには多くのムダが生じています。コストにムダがあり、意図したことの一部がうまく伝わっていないかもしれません。そのデータが全体を流れるようにすることが、本当に重要なのです」。

オーナーが所有する最も重要なコモディティであるデータの共有は、オーナー向けBIMが持つビジネス バリューの核心だ。それによりチームが組織構造を打ち破り、互いの意見に耳を傾け、ベストプラクティスを文書化する新たな方法を提供する。「連携が重要であり、これまでとは違う方法で仕事を行うべき時期が来たのです」と、クック氏は話す。「連携が高まるほど、最終的により良い製品、よりよいプロセスが得られるようになるのです」。

本記事は、Autodesk University 2020 のパネル「Collaborative Delivery Between Design and Fabrication: Passing the Baton」を基に作成されたものです。

#クラウド - #コラボレーション - #チーム管理 - #ビジュアライゼーション - #プロジェクト管理
ザック・モーティスはシカゴ在住の建築ジャーナリスト。
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